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米は議定書復帰を COP13で議長を務めたラヒマット・ウィトラル氏に聞く (記錄時間:2009-12-16)
二〇〇七年の国連気候変動枠組み条約第十三回締約国会議(COP13)で議長を務めたインドネシア政府代表のラヒマット・ウィトラル氏が本紙と会見した。ウィトラル氏は「混迷の解決には米国の京都議定書復帰しかない」と強調した。

 インドネシアのバリ島で開かれたCOP13では、京都議定書の第一約束期間(〇八~一二年)に続く枠組みづくりの二年間の行程表「バリ・ロードマップ」が採択された。

 交渉が行程表通りに進まなかったことに、ウィトラル氏は「非常に残念だ。多くの時間を費やしたが対立は深まるだけだった」と振り返り、「最大の問題はオバマ政権になっても米国が京都議定書から離脱したままということ」とした。

 「COP13では窮余の一策として、米国が協議に加わらない『京都議定書の改定に向けた作業部会』と、米国が参加する『新たな枠組みへの作業部会』をつくった。二つの部会があることが結果的に交渉を複雑化した」と指摘した。

 COP15の議長国デンマークが提案している政治合意については「すべての締約国の参加が大前提。先進国の実効性のある温室効果ガス(GHG)削減目標が必要だ。途上国は自らの発展を妨げない限りでの自主的な削減目標を掲げる。先進国が途上国を資金、技術面で援助することも重要だ」と述べた。

 日本が二〇年までにGHGを一九九〇年比で25%削減する目標を掲げていることについては「非常に野心的。今会議を主導する大きな力になる」と評価。「鳩山由紀夫首相は首脳級会合で途上国への手厚い資金援助を表明してほしい」と期待を寄せた。
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